無印吉澤

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Pebble Timeは実用品かわいい

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Pebble Time(白)買いました。1週間ほど使ってみて、ものすごく気に入ったので、勢いに任せて紹介記事を書いてみます。

Pebble Timeとは?

Pebble Timeはスマートウォッチです。Android WearやApple Watchみたいなものですが、それらとは違う、独自のOSで動いています。と言っても、AndroidとiOSの両方とペアリングできるようになっており、スマホにインストールしたPebble Timeアプリから、Bluetooth通信で、各種通知やスケジュールをPebble Timeへ飛ばすことができます。

Pebble TimeはPebbleというシリーズの最新機種で、その前には、2013年発売のPebbleや、2014年発売のPebble Steelがありました。ただ、これらの画面は白黒で、見た目がしょぼかったので、個人的には買う気になれずにいました。しかしPebble Timeからはカラー液晶になり、見た目がだいぶよくなったので、今回思い切って買ってみた次第です。

Pebble Timeは実用品

1週間ほど使ってみた感想としては、Pebble Timeはとにかく実用的だなあ、と関心しました。そう感じた点をいろいろリストアップしてみます。

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Pebbleのボタンとその名称(Introduction To Pebble Timeより引用)
  • 「時計」と「スケジューラ」を中心に置いた基本機能

    • Pebble Timeは、通常時は、カスタマイズ可能な時計である「Watchface」を常に表示しています。
    • そして、downボタンを押すと未来のスケジュールを表示し、upボタンを押すと過去のスケジュールをさかのぼって表示します。このスケジュール表示機能は「Timeline」と呼ばれています。
    • 考えてみると、時計を見る時って、「次の打合せは何時だっけ?」とか何かの予定のことを意識してるんですよね。手元の時計でボタンを1個押すだけで、次の予定を確認できるというのは、思った以上に便利でした。予定の横にお天気マークが表示されてるのも、利用シーンに合っていて便利なポイントです。
  • Up/Downボタンの長押しによるQuicklaunch機能

    • Selectボタンで表示されるアプリ一覧とは別に、Upボタンの長押しと、Downボタンの長押しにアプリを設定できます。僕はDownの長押しに「Series Timer」という高機能なタイマーアプリ(ポモドーロタイマーとかを自分で定義できる)、Upの長押しに「Misfit」という歩数計アプリを設定しています。
    • スケジュールはUp/Downボタンを押せば見れるし、通知は勝手に画面表示されるので、自発的に起動するアプリってあまり無いんですよね。だから、登録できるアプリが2個でも、特に不便は感じないようです。
  • 明るいところでもよく見える画面

    • Pebble Timeは反射型カラー液晶を採用しており、ボタンを押したり、腕を動かした時だけバックライトがオンになります。時間を見るにはバックライトがオフの明るさでも十分で、野外だと(当たり前ですが)バックライトがない分、スマホとかより明るく見えるくらいです。
    • 僕はモーション機能をOFFにして使っています。消費電力が減りますし、ボタンを押せばバックライトが付く、という方がわかりやすくて好きなので。
  • 電池の保ちのよさ

    • これは使い方によるところが大きいと思いますが、Pebble Timeのページでは "Battery life up to 7 days" と公称されています。僕が使ってみている感じだと1日の電池消費は15〜20%で、少なく見積もっても5日は充電なしで保ちそうです。
    • ちなみに、Pebbleといえば電子ペーパー、という印象が強かったのですが、電子ペーパーじゃなかったんですね……。買って使ってみるまでずっと誤解してました。

その他にも、マグネット吸着式のケーブルで充電できる点や、リストバンドの手触りが良い点、防水(水深30m耐圧防水)である点なども、日常的に使う上ではかなりプラスに感じています。余談ですが、アプリはC言語で書けるらしいので、それもあとで試してみようと思ってます。

Pebble Timeはかわいい(確信)

まず、Pebble Timeの見た目から、他のスマートウォッチと比べて、丸みを帯びていてポップな印象を受けます。Pebble Timeは白、黒、赤の3色展開なんですが、赤もなかなか良さそうな感じです。

そんな見た目に加えて、Pebble Timeは、ボタンを押してメニューを表示したり、スケジュールを表示したりするたびに、いちいちアイコンがアニメーションします。文章だと説明しづらいので、とりあえずwatchfaceとtimelineを表示してるところを撮影した動画(1分弱)を作りました。動画中でも喋ってますが、「DIN Time」というwatchfaceを使っています。

こんな感じで、このビット絵のアニメーションがまた、なんか良い意味でチープでかわいいというか、まあ、うまく言えませんがかわいいんですよね……。使っているだけでちょっとテンションが上がります。個人的には、Pebble Timeの魅力の半分くらいが、このUI/UXなんじゃないかと思ってます。

でもお高いんでしょう?

Pebble Timeは日本未発売なので、欲しければ個人で輸入するか、Amazonなどで並行輸入品を買うことになります。お値段は、Kickstarterのキャンペーン時に買えばもう少し安かったのですが、僕は後からPebbleのサイトで買ったので $199 + $25(速達の送料、オプション)でした。これに、1,000円(輸入内国消費税等) + 1,080円(立替納税手数料)が追加されて、実際に払った金額は3万円くらいでした。

42,800円〜のApple Watchよりは安いですが、Android WearはMoto 360とかなら2万円台で買えてしまうので、値段だけで言うとちょっと負けますね。まあ、そのへんは実用性とかデザインとかIngressができるかどうかとかの好みで判断でしょうか。

日本のAmazonでも買えるようなのですが、本日時点で白/黒が36,800円、赤だけ37,800円とのこと。面倒事が嫌い or すぐ欲しいなら、Amazonも選択肢に含めて良いかもですね。ただ、Pebbleのサイトで直接買うのもそんなに難しくないので、急がなければそちらが良いかと。

最後に注意:実用品ですが完成品ではありません

最後に大事な注意点を1つ。Pebble Timeは日本語未対応なので、有志が公開してくれている日本語言語パッチを入れないと日本語を表示できません。なお、この日本語言語パッチは、Androidとペアリングしないとインストールできません。iPhoneと一緒にPebble Timeを使う場合も、一度Androidとペアリングして、日本語言語パッチをインストールする必要があります(一度インストールしてしまえばAndroidは不要)。

また、7月にリリースされた最新のファームウェア(3.2)と、日本語言語パックの相性が悪いようで、非公式日本語コミュニティなどで不具合が報告されています。実際に、僕も以下のような不具合に遭遇しました。

  • 標準のアラームアプリ(Alarms)で、設定した時間になると、本来ならバイブするはずのところが、OSが再起動されてしまう。
    • Alarms++というアプリを代わりに使うことで回避可能。
  • 設定画面で、「QUICK LAUNCH」を選んだ瞬間に、OSが再起動されてしまう。
  • Morpheuzという睡眠管理アプリを起動して数秒後に、OSが再起動されてしまう。
    • 僕が使った範囲では、強制再起動するアプリはこれだけだったけど、他にも同様のアプリがあるかも?

色々書きましたが、いくつかのアプリを避ければ普通に使えてます。とはいえ、人柱になる可能性もある製品なので、その点がどうしても気になる人は避けたほうがよいと思います。ちょっとでも面白そうだなーと思った人は、是非Pebble Timeを買って、僕と一緒に人柱になりましょう!

まだ日本のユーザ少なそうなので、ユーザがもっと増えて、公式に日本語対応して欲しいんですよねえ……(本音)。

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